わりと人生が詰んだひきこもりの備忘録

さとう学。20年ものひきこもりから抜け出したのに勤めた会社はブラックでした。パワハラで再びひきこもりに。社会を変えようと市議選に立候補。ひきこもり新聞、ひきポスに記事を寄稿。

料理(自炊)というのは一種の文化資本

料理(自炊)というのは一種の文化資本(cultural capital)だと思う。料理と同様、読書習慣や芸術に対する関心はその家庭の影響が大きい。

 

料理は、栄養バランスを考えながら複数の食材を組み合わせなければならない。それなりの形にするために、多くの食材を犠牲にしながら試行錯誤をする必要がある。

それが許され、推奨される家庭で育った子どもは料理という文化資本を獲得する確率が高い。

 

あるニュース番組で生活保護受給者の家計簿が紹介された。その生保受給者の食費や食生活を見てネットでは一部の人間が叩いてた。

 

「カップラーメンなんて割高だ。節約する努力をしていない」

 

叩く人たちは料理(自炊)ができるのだと思う。ただ、料理は誰もができるものではなく、前述のとおり、親から引き継いだ文化資本に寄るところが大きい。

また、精神疾患になってしまうと料理ができていた人ができなくなることがある。オレの通っている地域活動センターにレンジでチンするご飯をいつも買っている人がいた。

 

「ご飯をまとめて炊いて冷凍しといたらどうですか? そのほうが割安だと思いますよ」とオレが言ったところ、
「うん。それはわかっているんだけどねぇ……」と彼は力なく笑った。

 

そのときは、意味がわからなかったのだけど自分が職場で精神的に追い詰められたときにわかった。しんどいとご飯を炊くことすらできなくなる……。

ご飯を水で洗って炊飯器で炊いてサランラップに包むという工程を考えたところでしんどいという気持ちが出てそれすらできないんだ。

 

自分が仕事を辞めたとき、当然ながら収入がなくなった。しかも、職場が傷病手当金と離職票の書類をなかなか出してくれない。兵糧攻めにあっているようなものだが、怒りという感情すらわかなくなる。ただひたすらしんどい。そのうち職場に催促する気力もなくなってしまった……。

 

メンタルがマリアナ海溝なみに落ちていき、ご飯を炊けないという経験をした。そうなると、自炊能力が低下して食費がかかるか全く食べないかという負のスパイラルにおちいる。

どちらに転んでもこれが深刻になれば、医療費だってもっとかかるだろう。

 

格安SIMというのが出てきて数年が経ったが、高所得者ほど利用率が高いというデータがある。つまり、低所得者ほど通信費にお金を使っている。

これは金融、保険、不動産にも言えることで低所得者ほどリテラシーが低く、そのためにお金がかかる。そういうビジネスモデルになっている。

 

貧乏ほどお金がかかるという不都合な真実である。